
サンタクロースっているんでしょうか?
|
ニューヨーク・サン新聞社説/中村妙子/訳 東逸子/絵 | 偕成社
一年に一度、12月になると読みたくなる絵本です。
今から約120年も前に
「サンタクロースっているんでしょうか?」
という8歳の女の子から新聞社に届いた1通の手紙に
アメリカのニューヨーク・サン新聞社が
社説としてお答えした実話を元にしたおはなしです。
全世界で翻訳され、今では世界一有名な社説として
古典のように、クリスマス時期になるとアメリカのあちこちの
新聞や雑誌に掲載されるということです。
「サンタクロースはいるの?」と言う子どもの問いかけは
いつの世も世界各国で大人たちを困らせていることでしょう。
その真理について、作者は8歳の子にもわかるよう
優しく、丁寧に、そして真摯に答えています。
8歳の子だからといって、ごまかしたり
嘘ぶいたりすることなく
人生において大事なことを伝えたいという思いが
この本を全世界の人たちに大事にされる
1冊にしているのだと思います。
「日本の子どもたちにまたかつては
確かに子どもであったおとなの方がたに届けたい」
後がきには、訳者の中村さんからこんな言葉が綴られています。
子どもたちにはもちろん、かつての子どもであった皆さんに
ぜひ手にしてもらいたい1冊です。
クリスマスプレゼントにもお薦めです。